2013年03月29日
僕が本屋になった理由。
私(ブックカッパーズ1号)が本屋になったのには勿論理由がある。
5歳の時に曽祖父が亡くなった。確か92歳くらいだったと思う。
私は曽祖父の遺骸を見て「90年以上生きてもこうなってしまう!」と言う恐怖を覚えた。
棺に納められて、たった一時間半程度で90年の人生は灰に帰すのだ。
私はカマに入れられようとする曽祖父の棺に向かって「焼いちゃだめ!」と叫んだ。
私はおじいちゃん子だった。周囲の人はそれが私にこう叫ばせたのだと思った。
しかし、実際は違った。
私はその曽祖父に宿る記憶が灰になるのが嫌だったのだ。
この話をすると多くの人が5歳でしょ!?と驚く。
しかし、これは本当のことだ。
私は死を恐れた。
中学を卒業するくらいまで生きたまま火葬場で焼かれる夢を何度も見た。
死ぬまでに「この世の全てを知らなければならない」との強迫観念に苛まれた。
異常に「記録する事・記憶する事・記録された物」に執着する子供になった。
それから10年程経って、私は大学を卒業し、学校の先生をしながら古本屋になった。
この世の全てを知る事は26歳の時に諦めた。
それは、それがどうしても無理な事だと明らめられたからである。
しかし、今でも記録する事や、記録した物への執着は強い。
古書の取引に行く度に色々な物を仕入れてくる。そして売る。
そう、私は膨大な量の過去の記録の一部を売り物にしている。
執着しながら売るのだ。だから、誰にでも売りたくない。
ちゃんと執着してくれる人に売りたい。
出来れば顔を見て売りたい。
BookCupはそんな場所にしたい。
5歳の時に曽祖父が亡くなった。確か92歳くらいだったと思う。
私は曽祖父の遺骸を見て「90年以上生きてもこうなってしまう!」と言う恐怖を覚えた。
棺に納められて、たった一時間半程度で90年の人生は灰に帰すのだ。
私はカマに入れられようとする曽祖父の棺に向かって「焼いちゃだめ!」と叫んだ。
私はおじいちゃん子だった。周囲の人はそれが私にこう叫ばせたのだと思った。
しかし、実際は違った。
私はその曽祖父に宿る記憶が灰になるのが嫌だったのだ。
この話をすると多くの人が5歳でしょ!?と驚く。
しかし、これは本当のことだ。
私は死を恐れた。
中学を卒業するくらいまで生きたまま火葬場で焼かれる夢を何度も見た。
死ぬまでに「この世の全てを知らなければならない」との強迫観念に苛まれた。
異常に「記録する事・記憶する事・記録された物」に執着する子供になった。
それから10年程経って、私は大学を卒業し、学校の先生をしながら古本屋になった。
この世の全てを知る事は26歳の時に諦めた。
それは、それがどうしても無理な事だと明らめられたからである。
しかし、今でも記録する事や、記録した物への執着は強い。
古書の取引に行く度に色々な物を仕入れてくる。そして売る。
そう、私は膨大な量の過去の記録の一部を売り物にしている。
執着しながら売るのだ。だから、誰にでも売りたくない。
ちゃんと執着してくれる人に売りたい。
出来れば顔を見て売りたい。
BookCupはそんな場所にしたい。
Posted by ブックカッパーズ at 21:09│Comments(0)
│雑記帖